突然ですが、このページにたどり着いたあなたは【調理師の免許】を持っていますか?
持っていないのであれば、あなたは現在、アルバイトやパートタイマーで調理に関わる仕事を何かされているのかもしれませんね。
それとも、今は特に調理に関わる仕事をしていなくても、少なからず興味があり、いつかは、料理を通じて資格を取得したり就職したりしてみたいと考えているのではありませんか?
そんなあなたは、
- 「国家資格が何かほしい」
- 「料理は好きだけど、仕事でするのはちょっと大変そうだな」
- 「資格は欲しいけれど、難しい勉強はできるだけしたくない」
- 「飲食店で働きながら調理師資格をとりたいけど上下関係厳しそう」
- 「いざ、資格勉強をしようとテキストを開いても、なんだか急に眠くなる」
- 「学校で料理の専攻はしたが免許資格取得に至るものではなかった」
- 「過去に多少の調理経験はあるがこれといった証明がない」
- 「なんとなくまだモチベーションが上がらない」
資格やスキルがまったくない現状に悩んではいませんか?
わかります、思っていても行動に移すのはとってもハードルが高いんですよね。
少しばかり焦りはあるものの、なかなか動けない。
でもでも大丈夫です!
とにかく一歩踏みだしてみるだけです!
やる気はなぜか、とりかかった後から少しずつ湧いてくるものです。
わたしは、3人の子育てをしながら給食委託会社で通算11年、今はパートではありますが調理師として社員食堂の店長業務をしています。
調理の仕事を未経験から始めるという人に、今までの経験からわかることをいくつかお伝えしていきます。
未経験なら調理の仕事は調理補助から
あくまでわたしが働いているような給食委託会社の場合になりますが、調理の仕事は、もちろん経験者が優遇されます。
一方で、調理補助は経験がなくても入っていける仕事です。よく見かけるパートの求人のひとつですね。
未経験ならハードルの低い調理補助から始めるといいですよ。
調理補助はどんな仕事をするのか
調理補助は文字通り、調理(する人)を補助する仕事です。大体が盛り付けと洗浄が中心になります。
調理師免許の取得を目指している場合は、履歴書の志望動機や自己PR欄にその旨をしっかりと書きましょう。
調理補助さんは曜日に縛りがあったり週何日かのみ、時間が4時間程度といった募集が多いので、たくさんシフトに入りたい人は面接をしてくれた担当者さんや勤務地の店長さんに是非とも相談してください。
調理の仕事をする練習日を設けたり、他店舗をいくつも抱えている会社なら応援要員として日数を確保してくれるかもしれません。
基本的に人員が足りない現場があちこちにあるので募集側にとっては嬉しい申し出です。
もっとも、最初のほうは補助の仕事を優先して覚え、慣れてきたころに調理の仕事を見てみると、作業の流れや段取りなどもなんとなくわかるようになっているでしょう。
カフェやレストランでは調理経験を積むことは可能か
カフェやレストランなどの飲食店もシェフや調理の仕事なら問題はありません。ホールの仕事のみなら調理経験としてはやや不十分です。
職場としては華やかですし、盛付の仕方や普段あまり食べられない料理を知るという経験を得られますが、どちらかというと接客業務に重きを置いたものになると思うのであまりオススメしません。
オーナーや店長のツテで就職するのなら調理師免許の試験を受ける際に必要な証明書類はもらいやすいと思います。ですが、いざ調理師になってから、実際に調理の仕事をする場面で要領がわからないとなると厳しいかもしれません。
とはいえ、将来カフェやレストランのシェフを考えているならシェフの仕事の流れも掴むようにしておくことが大切です。どういった業者から仕入れがあるのか、内装の雰囲気やインテリア、テーブルのセッティングなども働きながら予備知識をつけましょう。
先述の調理施設を掛け持ちでwワークという方法もあります。日替わりで気分転換にもなりますね。
調理スキルをアップさせたい初心者は、大変地味ですが大量調理をする現場が1番いいと思います。お客様に振り回されることが最小限で済み、調理に集中できます。だいたいが調理指示表という栄養士が考えてくれたものを見ながら調理を進めていくだけのもので、工程も思いのほか単純です。
どんな服装で面接に行けばいい?
気になっている人もいるかもしれないので面接時の服装のことも触れておきますね。清潔感があれば、ジーンズ以外の普段着で大丈夫です。ジーンズは就業場所によってはNGなので後で指摘されるよりは事前に対策しておくほうがいいという程度です。
髪の毛は長いならまとめたほうが好印象で、ネイル、マニキュアはしないほうが無難です。採用が決まり働くことになれば禁止事項になるので、ネイルが譲れない趣味であれば調理関係は諦めたほうがいいです。
大抵の場合は担当営業の人が面接にあたり、料理長と相談の末、採用を決める流れです。
採用のポイントはある?
担当営業と料理長の個人の感覚によります。営業目線ではやはり以前何か調理関係で働いた経験があるかどうかというところを重視しているようです。
料理長の立場でわたしも面接に同席したりしますが、あまりわたしの意見が通ることがないのでアリかナシの確認しかされません(笑)
特徴としてひとつ言えるのは、仕事が早くてテキパキしている人はハリがある個性的な声質の人が多い気がします。
わたし自身の希望は笑顔で「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」くらいは言える人がいいです。当たり前に思うかもしれませんが案外できない人もいますよ。
調理補助の求人応募への心づもり
とりあえず応募は気軽にされたらいいです。余計な緊張は要りません。
「誰でも入りやすい職場=大体はブラック=しょっちゅう求人」なところだと決めてかかっていくほうがダメージが少ないです(笑)
面接に出向いたときに違和感が少しでもあればその時点で辞退も考えていいです。
そして、仕事のおもしろさ云々以前に辞めたくなるのは、人間関係が原因という場合が多いので、見切りをつけるのは早いに越したことはないです。
安い時給でストレスを溜めることは時間がもったいないので次の候補を探すことが最善です。
もしもすでに働き始めており、まだ日が浅いなら、退職を申し出たついでに一度提出している履歴書や検便検査の結果、健康診断の結果なども返してもらいます。
そして次の応募先でしれっと使ってしまいましょう。
どこもかしこも急募のパターンがデフォルトなので比較的早く面接をすることになるので次々受けていきます。
そのうち相性のいい場所がでてきます。職場も縁ですよ。
調理に限らず基本は雑用的作業のルーティン
11年ほど調理経験があるわたしですが、今では、ベテラン社員として新人店長の研修や中学生の職業体験の指導などを任されることも度々あります。
とはいえ、慣れだけでやってきたポンコツ人間なので人に仕事を教えるとなると、ルーティンを伝えるだけのことなのに想像以上に難しいです。難しすぎて白髪が増えます(笑)
作業メモをとり、見返せる人は仕事ができる人
まず社会人としてメモをとる習慣は当たり前にできたほうがいいです。とりあえず箇条書きにやることを順番に書いていくのがいいです。
盛り付け始めの時間や食器のセッティング場所、配置や盛り付け例など簡単な図も書くといいかもしれません。場合によっては写真や動画も撮らせてもらうと格段に覚えやすくなります。
洗剤や消毒液なども用途がバラバラの場合があるのでそういったことも早い段階で覚えておいたほうがいいのでメモしましょう。
メモを書いて見返すことを忘れないようにしてください。記憶をたどると定着しやすいです。
今まで見てきた中で年齢や経験を問わず、仕事ができる人は2日目からある程度できています。すごいですよね。
マニュアルもあってないようなもの、作業はすべて雑用の連続だけど覚えきること!
わたしの現場ではスムーズに調理の仕事をこなせるよう各業務ごとにマニュアルを作ったりもしました。
何人もの相手に同じことを教えているうちに「教え漏れ」が生じて必要性を感じてきたからです。
マニュアルは、順番どおりにやれば初めてする人でも仕事をこなせているといったものを目標に作りました。
まったくの未経験で調理の仕事に携わる人、できるだけ少ない情報量で最小限の仕事を早く覚えたい、または教えたい人に対してとても有効なはずです。
共通の資料を用意しておくほうがお互いに楽です。
でも悲しいことに、覚えが悪い人はよかれと思い用意したマニュアルも見てくれず、メモをとることもせず、「何も教えてくれない、聞いてない」と人事や担当営業に告げ口をします(笑)ツラい(笑)
調理はコンビニよりはやること少ないです(謎のアピール笑)
コンビニバイトを経験した人にはわかるかもしれない話をします。
それぞれの店舗には本部発行のマニュアルがあります。仕事の感覚がつかめて、手順など覚えてしまえば改めて見るまでもないマニュアル。
そして実際、新人さんが来たとき、覚えてもらいたいのはソレには載ってない作業ばかり。
そんなものなんです。サービス業はどこも一緒です。
飲食店も開店からたどる作業は、忙しかろうが、暇だろうが閉店までのプロセスは同じ。
例えばコンビニは24時間の中で、販売の合間に納入、検品、陳列、補充、発注、レジ締め、清掃作業までが組み込まれている分、もっと大変ですね。
省ける作業はありません。最低限こなしている作業全部を覚えてもらう必要があります。
逆にいえばコンビニの仕事をこなせるならどんな仕事でもできると思います。サービス業の縮図みたいです。数ある職種のなかでも嫌になるほどサービス業はほとんどが雑用めいた作業ばかりですよね。
調理師免許の取得は「できるだけ若いうちに」
実は調理師免許をとる際の年齢制限は不問なのをご存知ですか?不問と言いつつからくりがあるのですが、それはさておき、10代、20代、30代、40代、だいたいはこれくらいの年齢層の方が調理師免許を取得しようと考えておられると思います。
断然10代のうちに取得をするのがオススメです。
調理師の仕事はそれなりにスキルは積めますがやはり飽きがくる職業です。
あと、肉体労働なので体力は必須です。立ち仕事中の立ち仕事です。
よほど性に合ってない限りは一生続けるのは難しい気がします。
オフィスワークしたいなとか販売業のほうがいいなと、おそらく浮気心が湧いてきます。
それが、20代くらいであればいくらでも方向転換が利きますし、万が一そちらのほうが合わなくて、また飲食にもどるかぁとなっても、いくらでも受け入れ口がたくさんあるので職にあぶれる心配はありません。
それは自営で飲食開業している場合にも云えることで、うまくいかず閉業に追い込まれても、飲食の経験や調理師の資格があれば、最初から店長クラスの役職で雇われて働くこともあります。
履歴書だけで採用が決まる可能性だってあります。
戻れる職業に調理師があるのは、調理師免許を持っていない立場からするとそれだけで選択肢があるんですね。
最後の砦として調理師の資格を使ってほしいです。
あえて肉体労働の調理をおすすめします
今はリモートワークや在宅でWEB上でできる仕事がたくさんあるから、わざわざ肉体労働の調理をする必要はないという考えもあるかもしれませんね。
これはあくまで個人的なわたしの考えですが、体力がある若いうちは不特定多数の人に日々会い、体を動かせる仕事をメインにすることが最良です。
仕事を継続するためのメンタルや要領を得る力を鍛えるために必要だと感じます。
どんな時代になってもコミュニケーション能力、豊かな情緒、愛嬌、臨機応変に対処できる人間力が高い人が好かれますし、人徳を得ます。
人付き合いでも、特に調理の現場は母親の年齢層が多く働いていることが多いので親しみやすいです。
年長者が年下を気遣うのは当たり前で、若いうちのほうがまわりが気を揉んでくれるぶんラクです。休憩時間にみんなでお茶をするときに持ち寄りのお菓子を「若いのだから」とたくさんくれたりします(笑)楽しいひとときです。
あとは若いうちは繰り返し体を動かすだけで作業の体験や経験が簡単に定着します。
そして何よりこどもの頃に、働くってこんな感じかな?というイメージしていたものをまず体現できるのが飲食業なのではないかなと最近特に感じています。良くも悪くもギャップがないです。
わたしは小学生のとき、運動場で体育をしているときに漂ってくるイワシの蒲焼のニオイにやられ、給食調理員になろうと思いました(笑)
とにかく若いうちは、すべてのものにがむしゃらに一生懸命向き合うことでちゃんとまわりが評価してくれます。ちやほやされます。これは間違いありません!
承認欲求はリアルな人間関係でこそ満たされるものです。昭和人間の経験からそう断言できます。
今からがむしゃら料理人を目指してみませんか?
年齢不問なら中学生でも調理師になれるのでは?
実は中学生は調理師にはなれません。法律違反になるからです。
但し、家業で飲食をしているなら手伝いはOKですし、調理師の試験勉強なら中学生と言わず小学生でも始めることは可能です。
調理理論は理科的な要素もあるのでテキストだけでもある程度楽しく学べます。
労基法上、中学生では就業すること自体ができないので実質認められるのは中学卒業から目指せます。
お寿司屋さんやホテルなどは昔から中卒でも修行として受け入れてくれるイメージですね。
わたしの同級生にも中学卒業とともに割烹料理店で見習い修行への道を選ぶ子がいました。
当時は珍しい進路だなと他人事で見ていましたが、やりたい事をまっすぐ選んだその子と、その進路を認めた親御さんもすごくカッコいいなと自分自身が親になった今では思います。
調理師免許を取得するためには最短でも2年かかります
- 調理専門の養成校
- 調理科のある高校を卒業するか
- 調理施設2年の実務経験後に試験を受ける
という3通りがあります。
調理師免許がほしいな、と考え始めたタイミングにもよりますね。
わたしの場合は、ネグレクト気味の家庭で育ったこともあり、小学生の頃から日々の食事や遠足のお弁当まで自分で用意している状態でした。なので、調理師になりたいというよりはやってきた調理力を証明したい思いもあり、調理科のある高校を卒業する方法で免許をとりました。
結果、担任に勧められ栄養士の免許も短大に進学したことで得られたのでWライセンスを学生のうちに達成できたことは大きな自信になりました。
とはいえ、役に立つというのは就職先をいくつかの中から選べるという余裕がある程度です。実際に仕事をし始めると、やはり対人関係の努力をしないといけない側面が多く、あとは二度手間のない丁寧で確実に早い作業ができる力が求められます。資格は通過点に過ぎません。
10代に調理師免許の取得を目指してほしい理由
とあるニュースで若い世代の飲食業離れが深刻となっていました。本当に残念です。
若い世代、特に10代のひとが最初に取得する資格は調理師を推したいです。
いつも漠然とこんなことを思っています。
「これから調理の仕事を始めたり、調理師を目指す人を、もっともっと増やしたい!」
「何もかも未経験が多い10代や20代にこそ、調理の仕事をしてもらいたい!」
調理の仕事は雑用的な作業が多く、慣れるまではキツく感じるかもしれません。
そのせいか、なかなか定着せず離職してしまう人が多いです。
求人で応募して入って来られる方は50代以上の方がほとんどですが、連続する細々とした作業を覚えること自体が難しいように思います。もちろん個人差はあります。定年を迎えて退職されるのが本当に惜しい方もたくさんいますよ。
調理は体力だけでなく記憶力や想像力も必要な仕事
「こんな仕事量聞いてない!覚えられるかぁ!」と怒鳴られた事もあります。
結局、立ち仕事や中腰で肉体的にキツいと言って休みがちになり辞めていかれます。
そこには指示される作業がまったく覚えられないという精神的にくる敗北感も恐らくは含まれています。
自分より年下の者が畳みかけるように次々指示してくるのは腹立たしいと思っているのかもしれません。
あまりにも楽そうに見える仕事なのでしょうか?
教え方が悪いという言い分もあるかもしれませんが、教えられて覚えてきたこちら側としては、覚える努力をしてから言ってほしいです。
いつまでも同じことを何回も教えるほうが数段体力を使います。
そんなとき、体力も充分あってスポンジのようにいろんな事を吸収できる若い人が応募してくれたらな、、とふと思ってしまうんですよね。
職業体験の中学生が来てくれたとき、1回教えたら次の日から間違えることなく作業をこなしているのを目の当たりにし感動しました。
自分が人に仕事を教えるのが下手すぎるんだなと落ち込むこともあったのですごく救われた思いでした。
自分も中年なのでわかるのですが、中年になってから未経験で始めるとなるとこの仕事は大変ハードです。
ですが、以前やったことがあり、再びやってみようというなら、ブランクがあってもなぜか問題なく動けます。
体が動きを覚えているという現象が起こるからです。ここが大きなポイントです。
これは調理の仕事がルーティン作業そのものだからです。実はほとんど同じ作業をしているだけなんです。
最初のうちは、調理法の違いや就業場所の違いで何か真新しいことをしているような錯覚をしてしまっているのです。
出来上がりイメージからさかのぼり、調理する工程、段取りを考えるには想像力が多少必要ともいえます。
だからこそ、高い順応性がある若い世代に一度はかじってほしい仕事です。
やり続けなくても、いつかは辞めていい、それが調理の仕事だとわたしは思います。就きたい仕事に就けるまでのつなぎ扱いでいいんです。
調理は生活に根付いているものなので役に立たないことはないですしね。
飲食に携わる人はまず食品衛生の意識を
食品衛生を簡単に説明すると、食品に関連した添加物、器具、包装容器などを衛生的な状態を保ち、汚染や変質が原因で引き起こされる健康被害を予防することで、公衆衛生の一部に位置づけされているものです。
飲食に携わる人はまず第一に食品衛生を意識しなくてはいけません。
食品衛生を怠ると意図せず食品テロという人災を引き起こす
知識なく対策を怠ると食中毒を起こし死に至らしめる場合もあります。最近では海鮮が含まれた老舗弁当屋の食中毒が典型的なものだと思います。納品の時間に追われ温度管理や衛生管理が不十分だったために、複数の原因菌が混在する重複型の食中毒でした。
衛生意識の低い従業員が指揮をとる調理現場があった場合、このような重大な人災が普通に起こります。
おそらく背景には深刻な人手不足、人材不足、教育不足があります。
衛生対策に関した作業は面倒なものが多いです。手洗いひとつでも洗浄を2回した後に消毒、その後に手袋をし、具材も調理したあとは完全に冷却した状態で盛り付けをするのが基本で、作業ごとに手洗いも必須です。
偏見かもしれませんが、この工程をすべてすっ飛ばしてしまう人は圧倒的に横着なシニア層(口悪くてすみません)か食品衛生についての概念がない未経験者です。
衛生観念の薄い人達が、人数合わせでとりあえず現場に立たされ配送の時間に照準を合わせた結果、先述のような食中毒が起こったのではないかなと考えています。
コンビニなどにも売っているプロテイン入りブレッド、イベントで販売されていた手作りマフィンのカビのトラブルなんかも例外ではなく同じパターンであろうと思います。食品衛生の知識を持たない人がビジネス参入した結果です。怖いですね。ある意味食品テロです。
食品を提供する側は何をとっても「衛生という安全」を第一に考える必要があります。
食品衛生への意識は圧倒的に若い世代のほうが高い
衛生に関して一気に世間に浸透したのは例の感染症です。
例の感染症が流行った頃、バイキング形式では徹底されていた手洗いとアルコール、手袋をはめて、衛生的なとりわけをセルフでできるような工夫がされていましたね。
テイクアウト界隈で特によく見かけることができますが、安くて美味しい食事の提供がなされるチェーン店などでも今ではアルコール消毒や手袋の装着は当たり前となっているご時世です。
ひと昔前は、手洗いやアルコールなどの決まりはあるものの、個人の飲食店などは素手で盛付をして提供するのはごく普通の光景でした。
消毒、抗菌、殺菌に慣れてしまった今の時代背景から、素手で食べものを提供をしている店舗への抵抗がある人もいるでしょう。
今は素手での提供がないという安心感があるからこそ、バリエーション豊かな具材のおにぎり専門店などのお店も、若い世代の人にウケているのかもしれませんね。
給食委託会社は働きながら食品衛生の知識が深められる
個人的には基本的な衛生に関する知識や適切な洗浄や消毒などを理解していくには、学校で食品衛生という課目を履修するか給食委託会社に入り研修を受けることが最適だと思います。
状況により活動する食中毒菌やウィルスが違ったり温度による変質など片手間で知識を得るのは難しいかもしれません。
食品衛生管理者の取得でも食品衛生の知識が得られる
飲食店を開業し、経営をするのが目的なら調理師免許をわざわざ取得しなくても食品衛生管理者の講習を受けることで資格がもらえます。
短い講習ではありますが食品衛生の概要などを学ぶことができます。スタッフへの教育は経営者が行うので、教育を浸透させられるか、そこがネックではあります。
若い世代のひとが作る料理からパワーをもらう
スピリチュアルみが深い話ですが料理には物理的なエネルギー(カロリー)の他に見えないエネルギー(パワー)も含まれているような気がします。HPとMPのイメージです。
お店で食事するとき、若い調理スタッフさんが一生懸命接客してくれるだけでとっても癒やされますし、なぜか嬉しくなります。
接客だけでなく、丁寧に調理してくれた料理がもし食べられるのならよりパワーがもらえそうだなと思ってます。
最近特に感じるのですが、自分以外が作るお料理は本当においしいです。きっと作るひとのパワーが入っているに違いないです。
わたしも食べたひとが何かしらのパワーを感じてくれていたらなと思いながら調理しています。
ちょうど20歳のとき、学校給食調理員をしていたのですが、わたしに仕事を教えてくれた先輩は「仕上げにはビタミンI(愛)を入れるんやで」と常に言っておりました。
神は細部に宿ると云いますから信じて心がけています。錬金術のような感覚があります。
料理はなかなか不思議です。同じ材料同じ工程でも作る人によってどうしてなのか、味が違います。
飲食業のお楽しみ!まかないも食べられる
賄いが食べられる所も多く、大体は無料かもしくは天引きされてもパン1個分の値段ほどです。
最近は物価や光熱費がとっても高いので食費を削るしかない!と切羽詰まった人にも調理の仕事はオススメです!昼食代の節約にもなりますよ!
わたしも調理の出来が良かったか悪かったかいろいろ反省しながら食べてます。
調理のちょっとしたコツがわかるようになる
調理の経験が浅いと基本のレシピ通りにしないといけないと思いがちですが、数をこなすことによってできあがりのイメージが読めてきます。
普段の生活でも身近な調味料で代用ができたり、相性のいい食材や調味料の組み合わせなどが自然とわかってきます。
動画やテレビでよくある時短テクや裏ワザも飲食の現場ではよくやっているなと共感できるでしょう。
目分量で仕上げられるようになればもうベテランです。ただし、病院や福祉施設での調理の際、目分量はご法度です
調理師免許は未経験でも働きながら資格取得を目指せる国家資格
調理師免許は意外と知られていませんが未経験から、年齢不問で目指せる国家資格です。国家資格が働きながら得られるというのはなかなかお得だと感じませんか?
今現在、すでに高校を卒業している状況で、調理師免許を国家資格の中ではとりやすそうだな、しかしどうやってとっていこうか、学校に行こうかどうか迷っており、あまり資格取得にお金がかけられないという人には断然働きながら取得を目指す方法をオススメします。
給食委託会社に入りさまざまな勤務地で調理経験をつむ
どこで働くか、見当もつかないという人にはいくつもある給食委託会社をまず調べてみましょう。
給食版の派遣サービスみたいなものです。
どういった規模の事業所で給食サービスが行われているかが、各会社の傾向がなんとなく理解できると思います。大体の会社のホームページには、応募フォームが設置されているので気軽に応募してみてはどうでしょうか?
なぜ給食委託会社かというと、満遍なく調理の仕事を経験するのに適していると考えられるからです。
特に食品衛生についてはかなり参考になります。実生活でも感染症の予防や対策に取り入れられます。個人店を経験してから給食委託会社に入るより、給食委託会社から個人店へ転職という流れのほうが効率がいいといえます。
また、給食委託会社が入っている事業所、就労先というのは病院、福祉施設、保育園や幼稚園、学校、寮、社員食堂、公官庁の中のレストランなどさまざまあり、異動転勤も相談すれば対応可能な点がほとんどで、経験を積むには最適です。
どの給食委託会社も地味ではありますが、周りの知人にどこで働いているの?という質問をされたときには、勤務先の知名度はある程度あるということで説明しやすかったりします。
給食委託会社に入るとレアな配属先も知れるかも
給食委託会社にも規模の大小があり、大企業や官公庁の中に多く入っている給食サービスもあれば、学生寮、社員寮など少しこじんまりしたところに入っているサービスもあります。
わたしの会社では企業スポーツチームの選手寮や、他府県では甲子園強豪校の学食にも入っていることが最近わかりテンションが上がりました。我が子もスポーツをしているのでそういう場所で働けるのは喜びがあるなあと感じました。
もちろん入札という制度で給食委託会社を決めているところがほとんどだと思うので、2年〜5年でころころ会社だけが変わるというのはよくある話です。
だいたいの従業員は会社が変わる際、会社が変わっても残るか、一旦辞める、あるいは会社を変えず別の勤務先に行くかその選択を強いられます。
一旦給食委託会社に入ってしまえば、仕事内容も衛生マニュアルも大差ありませんし、お給料や福利厚生、あとは配属先などが魅力的であるかどうかなどを自分基準で決めてみてもいいかもしれません。
これは一度会社に入らないとわからない部分だと思います。
未経験から調理系の仕事をするときの頑張りどころ
飲食業はどこも常に人手不足です。人気のあるお店なら繁忙時洗浄だけでも人員を確保したいくらいです。最近のスキマバイトのブームも店側の長い時間は雇えない事情とうまくリンクしている結果なのでしょうね。
もしも、今から未経験で調理系の仕事に就こうと考えているあなた。
おそらく最初は洗浄をする機会があります。洗浄機があっても下洗いは必要です。洗浄機は熱湯を使った仕上げ洗い、すすぎ、乾きやすくするために使っているものです(笑)
洗浄のための中腰からくる腰痛は100%誰もが最初に経験するのでそこだけは乗り越えてください。場合によっては洗剤による手荒れも経験します。
これらの身体的な苦痛に耐えられず辞めてしまう人が多くいます。ですが、歯を食いしばり頑張ってください。
それは絶対通る過程ともいえます。
乗り越えてしまえばなんでもない苦しみだったなと思えます。
そして、なんとなく日々の作業にも慣れ、気づけば2年経ったそのときを目標にひとまず頑張ってほしいです。
「石の上にも3年」より1年短い2年です!
なぜ2年なのか?
その理由は調理師の試験を受験する条件を最短で満たした年月だからです。
すでに調理施設で1日4時間2年以上働いた経験はないですか?
調理施設で働いた経験があるひとが気軽にスキルアップを狙う場合、国家資格である調理師は取得しやすくオススメです!
一定期間働くだけで国家資格を受験できるなんて、社会人歴がある人なら、単純にありがたく、むしろ裏技のようなものにも思えませんか?
オススメしたい理由のひとつに試験の難易度が低いという点があります。
試験単体の難易度でいえば車の免許ほどのものといえます。ざっくり分類するなら誰でもとれる部類です。
何より国家資格というのは大きな魅力ですし「調理師」をしていると公言できます。
調理師は独占業務にあたり、調理師資格を取得していない人は「調理師」を名乗ってはいけません。
細かいことですが、会話の流れで仕事何やってるの?と聞かれたときに「調理」や「調理の仕事」と答えるより「調理師」のほうが手に職感がありますよね。
こういう受け答えひとつに資格を持っているというだけで余裕が生まれたりするものです。
大切な自信になりますよ。是非取得を検討してくださいね。
「勉強は嫌いだけれど学校は好き!」な人は養成校で調理師免許取得がオススメ
実践的なスキルを身につけるには趣味でも仕事でも2年という期間はおそらくかかるでしょう。
なので調理師養成校のカリキュラムもどちらかといえば最低限の調理技術や知識を身につけるための2年間となります。
試験のみでの対策はおそらく2週間もあれば事足ります(笑)
養成校のメリットは学生生活もしながら試験科目を隅々学べるところですね。調理師免許資格取得のための勉強スケジュールを自分で考えなくて済みます。必要単位、課程を履修すれば、試験も在校中に実施されるスケジュールで流れに沿えば卒業とともに調理師になれる仕組みです。
デメリットは学費や道具などコストが普通にかかることです。
とはいえ、調理課程のある養成校では、週に何回もある実習、長期休暇中の研修や学祭、校内外のイベント参加などもあり、学生生活ひとつとっても充実したものになるでしょう。メリットがデメリットと捉える人もいるかもしれませんしその逆もありますね。
調理師になるために調理スキルはそこまで重要ではなく、社会人として当たり前のことができるかどうか
結局、社会人として常識的に振る舞えるか、そこに尽きます。
調理師として働く場合、たいていの場所では複雑な作業は必要ではありません。日常の単純なメニューであればすぐに覚えられるでしょう。煮る、炊く、炒める、揚げるのように自炊レベルで家庭料理に用いる調理法ができれば充分勤まります。
人によって捉え方は様々ですが、これからの時代は学歴よりもどんなスキルを持っており、そのスキルあるいは知識を自分が活かしきれるかどうかということが重視されるのではないかと思います。
最低限の仕事量で結果を出せるような人をますます世間では求められるようになっていきます。そして、昔のように年齢で経験を判断をすることがなくなり、完全な実力社会になるだろうという動きが見えます。そうなったときに完璧ではなくとも、そこそこ仕事がこなせて臨機応変に対応ができるであろう柔軟な若い世代は大変重宝されるんですね。
調理師に関しても同じで、ひと通りの作業をできるだけ早く覚え、とにかく順番にひとつひとつの仕事を丁寧にこなすことを最優先にして動いてもらうことができる人が教えている立場からは1番助かる人材です。そういう人に出会えると本当に救世主のように思えます。
調理の応用や自分のやり方、味のだし方は基本ができた上でそれから先に考えることです。
調理の仕事は低賃金かもしれないがスキルへの自己投資と捉える
わたしが今の時代、進路で調理師を選ぶなら中卒で受け入れ可能な給食委託会社に入り、働きながら定時制に通うという方法をとります。
大人になってみてふり返ると時間とスキルがとても貴重なものだと気づいたからです。最近の多様化が進む中、よほどの専門的分野の勉強や資格検定、学校指定の進学、部活動を必要としない限り全日制に通う理由というものはあまりないような気がします。タイパとコスパを突きつめて考えると早くに就職をしたほうが余裕を感じることが多いのではないかと個人的には考えます。
中卒の状態ではほとんどの職種で見習い扱いとなりアルバイトの雇用形態で働くことになりますが、社会実習をしながら賃金をもらっているという感覚で仕事をするといいでしょう。
調理系は儲かる仕事ではありません。誰でも採用されやすいというだけです。
学生の頃、温泉旅館でアルバイトをしていましたが、同い年で掛け持ちバイトをして、定時制に通う男の子がまわりのおばちゃん達に、「働きながら学校に行っていて偉いね」と言われていて不思議でした。学費免除の推薦で学校に行きながら、電車の定期代や家計の負担を減らすためにアルバイトしている自分とどうちがうのだろうかと。働きながら学校に行くほうが評価が高い世界もあるのかもしれません。スンとした女子高生よりも不器用でも遊びたい盛りに仕事をしようとがんばる男の子がおばちゃん達にはかわいく映ったのでしょうね(笑)
学歴があっても仕事が続かなくて中途採用を繰り返す人はたくさんいますし、逆に会社経営をしている人でも実は中卒だという話はありますよね。どちらが評価が高いと思いますか?わたしは後者のほうだと思っています。とはいえ人間性はまた別の話ですけどね(笑)
社会に出ると自分の中にあったイメージと違うなということばかりです。
調理は段取りよく進めないと思っている倍の時間がかかります
調理の仕事は段取り勝負です。目の前の作業をこなしながら次は何をするかと次の段取りを考えます。優先順位を繰り返し考える訓練をしていくと全体を見れるようになります。仕事も早くなります。段取りが狂うと地獄絵図のようにしっちゃかめっちゃかになったりするのはよくあります。例えば、全部の作業が途中で何ひとつ終わっていない!のような大惨事です。
時間を決めて作業をこなします。無駄な動きがなくなってくると一定の時間に作業を終えることができるので指標にもなりますね。
日々繰り返すことで誰でも段取りよくこなすことができるようになります。とにかく淡々と丁寧にこなしていくことが重要です。急ぎすぎて作業が雑になるのはだめです。二度手間となり余計時間がかかります。
調理の仕事は実は脳にも刺激を与え健康にもいい
健康の面から改めて考えてみても調理師という資格はとっておいて損はないです。
今から就職に向けて取る目的でもいいですし、定年を迎え第2の人生を調理の仕事をしてみようとチャレンジすることも素晴らしいと思います。
とりあえずオススメとしては、2年ほどアルバイトの感覚で調理経験を済ませて調理師の資格取得をしておくということ、資金さえあれば思い立ったときに喫茶店やカフェ、食堂など開業が可能となりますよね。自分の好きな音楽や内装や食器やメニュー、自分のお店を想像するだけでも楽しくなりますね。
今までデスクワーク中心だった人にはかなり違う世界でしょう。
調理はきつい肉体労働のイメージもありますが、段取りを考えたり指先を使い作業するため、脳に刺激を与えます。
早ければ50代には子どもが巣立ち、夫婦の分だけの料理を毎日するだけでは物足りなく、作りがいがないという人も調理の仕事を始めてみてはどうでしょうか?
わたし自身、家族だけでは好き嫌いの問題がありいろんな食材や料理を作ってみたいという欲求が満たせず、今の社員食堂ではランダムに食材やメニューが変わるので楽しく調理ができ、家族以外の人が食べてくれるという別の喜びもあります。調理は心を安定させる作用もあると断言できます!メンタルヘルスにも良きです。
栄養士と調理師のWライセンスでわかったこと
わたしは栄養士免許も持っており、4年間の栄養士経験もありますが、似ているような印象の仕事両方を経験してみると、違いもわかりました。
そして、自分に合っているのは圧倒的に調理師のほうだったなと実感しています。お給料の面でも調理師のほうが高めに設定されていることが多いです。
過去経験した病院栄養士の仕事は調理師欠員の代行がほとんどで、その上、パートのシフトを組んだり、食札の管理や発注などの栄養士業務も加えて毎日必ずこなしていかないといけない状態で精神的にも負担を感じる日々でした。
都合のいい雑用係として働かされている感が拭えず、調理師のほうがラクに働けると確信してからずっと調理の仕事をしています。
栄養士の中には献立作成等は好きで得意だけど調理は大の苦手という人もいます。調理師からメニューについてケチをつけられ、あるいは栄養士から調理師に必要以上に工程の多いメニューを指示され意見が対立し、不仲となるケースもあります。
栄養士より管理栄養士は立場的には上で待遇もいい
栄養士と管理栄養士がどう違うかというと、
栄養士は「食事にまつわる栄養、衛生の知識はひと通りあります、栄養士として働けます!(調理は必要以上はしたくない)」のアピール程度、
管理栄養士は「栄養士としての経験も積んでいます、個々に合わせて必要な栄養管理を指導できます(調理は必要なら栄養士にまかせます)」とカンタンに表すとこんな感じです。
()内はスタンスです(笑)ガッツがあるならそちらを目指してみるのもありです。
栄養士・管理栄養士はともに養成校にて2年〜4年必要課程を履修し、実務経験や試験合格が必要になります。栄養士は給食委託会社には100%入れますがほとんど病院・福祉施設に配属を勧められます。委託会社ではなく病院、福祉施設の直属雇用は大変人気があるので、定年までおられる方が多く管理栄養士でも求人はほとんど出ない状態です。
何より管理栄養士になるための試験合格は難しい方でハードル高めとなります。
また地方公務員の試験などを受け、学校の給食管理や食育指導を行う学校栄養職員も人気があります。
管理栄養士のほうが説得力はあるが栄養士でもアピールはできる!
カフェやお弁当屋さん、飲食店開業をする際、「栄養士が考案」などの補足があると練りに練った作りこまれたメニューのような雰囲気がでませんか?
付け合わせの野菜ひとつでも、シンプルに安い彩り野菜を使っているだけなのに、食材の栄養や効能など理由づけがあるようなそんな気がしてきます(笑)
自分に栄養士などの資格はなくても知り合いにいれば監修というカタチで協力してもらいましょう!
調理師や調理に興味がでてきたら何度もこのサイトを訪れてほしい!
わたしは今まで調理の仕事なんか人気ないのかと嘆いておりましたが、案外、調理師や調理に興味があってもどうやって始めていけばいいかわからない!と悩んでいる人もいるのではないかと思い立ち、このサイトを作りました。
実体験からの考えばかり書いているので情報が偏っているかもしれませんがご了承ください。
あなたが、このサイトを通じ調理の仕事に希望を持ち新しい一歩を踏み出せるように少しでも役立てれば嬉しいです!